本日の繁栄の痕跡
以前から、その存在は知っていたものの、
あっしの目的に叶う場所、
若しくはそのルート上に無かった為、
なかなか寄る機会の無かった場所が十勝に2カ所ございました。
一つは然別湖の「
氷上露天風呂」。
これは22日に何とか念願叶って入浴出来ました。
もう一つが、糠平湖に有る「
タウシュベツ川橋梁」。
NPO法人「
ひがし大雪自然ガイドセンター」のガイドの下、
スノーシューを履いて、冬の糠平湖を横断してきました。
まず、地理的な状況を確認しましょう。
大きな地図で見る
左下にある「糠平温泉スキー場」の北向かいが温泉街です。
そこから車で数分。
地図上では「糠平国道」の「道」の字辺りから湖に向かって歩き出します。
そこから北東方向(地図上では右上)に進み、
細長い湾に対して南北に掛かるアーチ橋が見えてきます。
コレがタウシュベツ川橋梁です。
かつて、森林資源で栄えた「十勝三股」から「帯広」までを繋いだ士幌線。
ダム造成により、旧線となった部分が水に沈み、この様な状況になっています。
尤も、新線も典型的な赤字ローカル線ということで1978年に「十勝三股~糠平」が廃止。
1987年には士幌線そのものが廃止となりました。
まぁ、詳しい経緯は「
NPOひがし大雪アーチ橋友の会」等のHPをどうぞ。
6月頃から水位が上昇し10月頃には完全に水没する状況の為、
その「幻の橋」といった雰囲気が人を集めるのか、
ここ2~3年、見学客が多いそうです。
朽ちていく儚さと、背景の自然が醸し出す風景が、人を惹きつけるのでしょうかね。
丁度、橋の中央部分に大きな欠損部分がありますが、
これは2003年の平成十勝沖地震でできた傷跡です。
実はこの橋、縦には鉄筋が入っているものの、横に対しては入っておらず、
アーチのカーブの力だけで保たれている状況とのこと。
この欠損部分が崩れると、最悪、他の部分も崩れる可能性があるとの事で、
一番最悪のシナリオでは「2~3年後には崩れてしまうのでは」という予想もあるそうです。
もともと、水没したり氷漬けとなったりと、劣化する条件はタップリですが、
この風景が消えてしまうのは、寂しいモノがありますな。
あなたにおススメの記事
関連記事